
建設分野で外国人が特定技能1号として働くためには、一定の技能水準と日本語能力水準を満たす必要があります。
技能については、建設分野特定技能1号評価試験などによって必要な水準に達していることを証明します。また、日本語については日本語能力試験N4以上などの要件を満たすことが基本です。
この記事では、建設分野の特定技能1号になるために必要な技能要件と日本語要件について、土木、建築、ライフライン・設備の3つの業務区分も含めて解説します。
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特定技能1号の外国人本人に求められる要件
特定技能外国人には、18歳以上であることや健康状態が良好であることなど、共通する要件があります。そのうえで、建設分野の特定技能1号では、従事する業務に必要な技能水準と一定の日本語能力水準を満たす必要があります。この記事では、このうち技能と日本語について詳しく見ていきます。
なお、建設分野で特定技能外国人を雇用する場合には、外国人本人の要件とは別に、受入企業にも建設特定技能受入計画の認定などが求められます。会社側の条件については、建設会社が外国人を雇用する条件と手続きを解説で解説しています。
建設分野で必要な技能水準
建設分野の特定技能1号になるためには、従事する業務について一定の技能水準を有していることが必要です。この要件は、原則として、「建設分野特定技能1号評価試験」または業務区分に対応する「技能検定3級」に合格することで証明します。
なお、建設分野特定技能1号評価試験は学科試験と実技試験で構成されています。試験日程や試験範囲、学習用テキストなどは、建設技能人材機構(JAC)の建設分野特定技能評価試験で確認できます。
業務は3つの区分に分かれる
建設分野の特定技能1号では、外国人が従事する業務を「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つに区分しています。
| 業務区分 | 従事する業務の概要 |
|---|---|
| 土木 | 指導者の指示・監督を受けながら、土木施設の新設、改築、維持、修繕に係る作業などに従事する |
| 建築 | 指導者の指示・監督を受けながら、建築物の新築、増築、改築、移転、修繕、模様替に係る作業などに従事する |
| ライフライン・設備 | 指導者の指示・監督を受けながら、電気通信、ガス、水道、電気などの設備の整備・設置、変更、修理に係る作業などに従事する |
特定技能の3つの業務区分と、建設業許可の29業種は同じ分類ではありません。また、1つの作業が複数の業務区分に含まれる場合もあります。そのため、外国人を採用する場合には、実際に従事してもらう仕事がどの業務区分に該当するのかを確認する必要があります。
特定技能1号に必要な日本語能力水準
建設分野の特定技能1号になるためには、技能だけでなく一定の日本語能力も必要です。日本語能力については、原則として次のいずれかの試験で必要な水準を満たします。
- 日本語能力試験(JLPT)N4以上
- 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
日本語能力試験のN4は、「基本的な日本語を理解することができる」水準とされています。具体的には、基本的な語彙や漢字を使って書かれた身近な話題の文章を読んで理解できることや、日常的な場面でややゆっくり話される会話であれば、その内容をほぼ理解できることが目安です。
JFT-Basicは、主として就労のために来日する外国人を対象に、日本での生活場面におけるコミュニケーションに必要な日本語能力を測定する試験です。2026年8月以降は、A1、A2.1、A2.2(A2)の3段階で日本語能力が判定されます。特定技能1号の申請に利用できるのはA2.2(A2)の判定で、得点では200点以上です。
A2は、仕事や買い物など身近な場面でよく使われる文や表現を理解し、日常的な事柄について簡単な情報交換ができる程度の日本語能力です。また、自分の身の回りの状況や必要なことについて、簡単な言葉で説明できることも目安とされています。
ただし、特定技能1号の日本語要件を満たしていることと、個々の建設現場で使用される専門用語や安全に関する指示を十分に理解できることは同じではありません。外国人を採用する際には、試験の合格状況とあわせて、実際の日本語による意思疎通の状況も確認しておくことが重要です。
技能実習2号修了者は試験が免除される場合がある
技能実習2号を良好に修了した外国人は、特定技能1号になるための試験が免除される場合があります。技能実習2号を良好に修了したことは、原則として技能検定3級等の実技試験の合格証明書や、実習実施者が作成する評価調書によって証明します。
日本語試験については、技能実習2号を良好に修了していれば、技能実習で従事した職種や作業の種類にかかわらず免除されます。一方、技能試験が免除されるためには、技能実習で修得した技能と、特定技能1号として従事する業務との間に関連性が認められる必要があります。
例えば、技能実習2号を修了していても、それまでとは関連性のない業務区分で特定技能1号として働こうとする場合には、その業務区分に対応する技能試験への合格が必要になることがあります。
外国人を採用するときは、試験に合格しているかだけでなく、技能実習を修了している場合にはその職種・作業と、特定技能1号で予定している業務区分との対応も確認しておくことが求められます。




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行政書士 佐藤勇太
