二本松市の公共工事入札参加手続きを行政書士が解説

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二本松市が発注する公共工事の入札に参加するためには、参加したい工事に必要な建設業許可を受け、経営事項審査を受審したうえで、二本松市の入札参加資格者名簿に登録する必要があります。

また、名簿への登録後も、個別の工事ごとに所在地区分、資格総合等級、手持ち工事件数などの参加要件を確認しなければなりません。特に、二本松市の建設工事の制限付一般競争入札では、特別な場合を除き、市内業者と準市内業者が参加対象となる点に注意が必要です。

この記事では、二本松市の公共工事への参加を考えている建設業者様を対象として、建設業許可、経審、入札参加資格申請、実際の入札までの手続きを順番に解説します。

二本松市の入札に参加するまでの流れ

二本松市の公共工事に新たに参加する場合、主な流れは次のとおりです。

手続き 内容
1 参加したい工事に必要な建設業許可を確認する
2 経営事項審査を受ける
3 二本松市へ入札参加資格審査申請を行う
4 入札参加資格者名簿に登録される
5 電子入札の利用者登録を行う
6 個別の入札公告で参加要件を確認する
7 電子入札システムから入札する

現在、二本松市では令和7・8年度の建設工事入札参加資格者名簿が公表されています。市内、準市内、安達管内、県北管内、県中管内など、所在地によって名簿が区分されています。

これまで民間工事を中心に施工してきた会社では、経営事項審査を初めて受けるところから準備する場合があります。経審の前には決算変更届や経営状況分析などの手続きもあるため、入札参加資格申請の受付時期から逆算して進めることが重要です。

建設業許可と経営事項審査を確認する

二本松市の建設工事の制限付一般競争入札では、対象となる工種ごとに建設業法第3条第1項の許可を受けていることが参加資格要件として定められています。そのため、まずは自社が受注を希望する工事と、現在取得している建設業許可の業種が対応していることを確認します。

建設業許可の業種と参加する工種を確認する

建設業法では、建設工事を土木一式工事、建築一式工事、電気工事、管工事、舗装工事など29業種に区分しています。

二本松市の現行の建設工事等発注基準では、土木一式工事、建築一式工事、電気工事、管工事、舗装工事、水道施設工事の6工種について、制限付一般競争入札の資格要件が示されています。別表に掲載されていない工種は、発注の都度、参加要件を定めるとされています。

したがって、公共工事への参加を検討するときは、建設業許可の業種だけで判断せず、実際に参加する工事の公告で工種や許可要件を確認することになります。

なお、令和9・10年度の入札参加資格申請ではは、受付に向けて新しい手引き等が公表された段階で、申請する工種についての最新の資料を参照することが必要です。

※ 建設業許可の業種区分については、当事務所の建設業許可29業種の工事区分と業種判定を行政書士が解説で詳しく説明しています。

経審は有効期間を切らさずに受ける

二本松市における建設工事の入札参加資格の認定は、経営事項審査を基に行われています。

経審の有効期間は審査基準日から1年7か月です。二本松市は、建設工事の入札参加を希望する事業者に対して、有効期間が切れないよう決算期ごとに経審を受け、更新した経営事項審査結果通知書を速やかに市へ提出するよう案内しています。

経審では工事種類ごとに総合評定値Pが算出されます。経審の評価方法については、当事務所の経営事項審査の総合評定値P点を行政書士が解説でも説明しています。

二本松市へ入札参加資格審査申請を行う

建設業許可と経審の準備ができたら、二本松市へ入札参加資格審査申請を行います。

二本松市入札参加資格審査実施要綱では、申請書等の受付期間を毎年11月1日から11月30日までとし、西暦偶数年を定期受付、西暦奇数年を追加受付としています。定期受付で認定された資格の有効期間は、翌年度の4月1日から2年間です。

令和8年は西暦2026年ですので定期受付の年に当たります。令和9・10年度の入札参加資格への登録を予定している会社は、令和8年11月の受付に向けて準備することになります。

申請前に納税や社会保険の状況も確認する

入札参加資格審査には、建設業許可や経審以外の要件もあります。

二本松市入札参加資格審査実施要綱では、市町村税や法人税、消費税、地方消費税を完納していること、営業開始から2年を経過していることなどが定められています。

また、建設工事について資格審査を受ける事業者では、健康保険、厚生年金保険、雇用保険について、適用事業所等に該当する場合に必要な届出を行っていることも求められます。

建設工事では技術者や工事実績の資料も提出する

二本松市入札参加資格審査実施要綱では、建設工事の申請について、建設工事有資格技術者調票、技術者名簿、技術者経歴書、工事経歴書、完成工事高集計表、営業所に配置する専任技術者一覧、営業所一覧表などの提出を定めています。

そのほか、建設業の許可を受けていることを証明する書面、総合評定通知書または経営事項審査結果通知書、直前2か年の財務諸表、登記事項証明書、代表者印の印鑑証明書、納税証明書なども必要です。

経審と共通する資料も多いため、これから公共工事への参入を考えている場合は、経審から入札参加資格申請までを見据えて資料を準備すると進めやすくなります。

名簿登録後は個別の入札参加資格を確認する

入札参加資格者名簿への登録後は、参加を希望する工事の公告で個別の要件を確認します。ここは、二本松市の公共工事へ新規参入する会社にとって特に重要です。名簿への登録と、実際の制限付一般競争入札への参加は分けて考える必要があるからです。

制限付一般競争入札は市内・準市内業者が原則

二本松市建設工事等発注基準では、建設工事の制限付一般競争入札について、特別な場合を除き、市内業者と準市内業者を参加対象としています。

市内業者とは、二本松市内に本社または本店を有する事業者です。また、準市内業者とは、市外に本社または本店があり、二本松市内の支店または営業所の代表者に、見積り、入札、契約締結、契約代金の請求・受領の権限を与えている事業者をいいます。

さらに準市内業者については、当分の間、建設工事の対象工種について、過去に二本松市または合併前の旧市町が発注した工事を元請として受注した実績を有する者に限るとされています。特定建設工事共同企業体による工事について公告で定める場合は、この限りではありません。

一方、現在の建設工事入札参加資格者名簿には、県北管内、県中管内、福島県内、県外などの事業者も登録されています。そのため、入札参加資格者名簿に登録されていることと、個別の制限付一般競争入札へ参加できることは、それぞれ確認する必要があります。

資格総合等級や手持ち工事件数も確認する

二本松市では、市内・準市内業者について、土木一式工事、ほ装工事、建築一式工事、管工事、水道施設工事、電気工事の6工種を対象として資格総合等級を設定しています。

資格総合等級は、経営事項審査の総合評定値を基礎とする客観点数と、工事成績や地域貢献などを点数化した主観点数を基に格付けする仕組みです。

また、二本松市発注の建設工事について、手持ち件数は各工種で原則3件までとされています。ただし、災害復旧工事や、品質確保・競争性確保のため必要な場合などには例外があります。個別の入札では、これらに加えて工事ごとに定められた要件を確認しなければなりません。

名簿登録後は電子入札の準備を行う

二本松市では、財政課契約係が公告・指名する建設工事と建設事業に係る業務委託について、令和7年11月後半以降に公告・指名通知する案件から電子入札を導入しています。電子入札を利用するには、ICカードやカードリーダーなどを準備したうえで、電子入札システムの利用者登録を行います。

利用者登録には二本松市が公表する業者番号を使用します。委任先を設定して入札参加資格登録をしている場合は、委任先の業者名・代表者名のICカードで登録する必要があります。操作方法や業者番号については、二本松市の電子入札システムポータルサイトで確認できます。

なお、二本松市では当面の間、ICカードや環境設定の準備が間に合わない場合について、特例として紙入札を受け付けています。「紙入札等承認願」も市のポータルサイトで公表されています。

小規模な維持修繕工事には別の登録制度がある

通常の建設工事の入札参加資格とは別に、二本松市には「小規模契約希望者登録制度」があります。

令和8・9年度は、契約金額100万円未満で、内容が軽易かつ履行の確保が容易な契約が対象です。建設業者に関係するものとして維持修繕工事があり、登録された事業者は、市が小規模な契約を発注する際の業者選定の対象となります。

対象者は、二本松市内に本社または本店がある事業者です。また、二本松市入札参加資格者名簿の建設工事に登録されている事業者は、維持修繕工事について小規模契約希望者登録を申請できません。令和8・9年度の定期受付は終了していますが、現在も随時申込みを受け付けています。

具体的な要件や申請様式は、二本松市の小規模契約希望者登録申請についてで確認できます。

これから二本松市の公共工事の受注を目指す会社であれば、自社で対応できる小規模な工事を着実に施工し、市との取引実績や信頼を積み重ねていくことも1つの方法だと考えます。なお、小規模契約の受注実績が入札参加資格や資格総合等級へ直接加点される制度であるという意味ではありません。

二本松市の入札参加は経審から早めに準備する

二本松市の公共工事に新たに参加する場合は、受注したい工事に必要な建設業許可を確認し、経営事項審査を受けたうえで、二本松市の入札参加資格審査申請を行います。

その後も、個別の工事について所在地区分、資格総合等級、手持ち工事件数などを確認します。特に制限付一般競争入札では、市内・準市内業者を原則とする参加要件があるため、名簿への登録と実際の入札参加を分けて確認することが重要です。

令和8年は定期受付の年です。これから初めて経審を受ける会社では、決算変更届や経営状況分析から準備することになるため、11月の入札参加資格申請を見据えて早めに手続きを始める必要があります。

当事務所では、二本松市の公共工事への参加を検討している建設業者について、建設業許可、経営事項審査、入札参加資格審査申請に対応しています。

「建設業許可は取得しているが経審を受けたことがない」「令和9・10年度から二本松市の公共工事への参加を考えている」といった場合には、現在の許可や決算状況を確認したうえで、必要な手続きをご案内します。

二本松市の入札参加資格申請や経営事項審査のご相談は、お問い合わせフォームまたはお電話にてご連絡ください。

 

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